ほぼボードゲームブログ。

Just a board game blog.

【ボードゲーム日記】カム・セイル・アウェイ!

皆さん、こんにちは。

2024年になりましたが、まずは今回の能登半島地震で被災された皆さまにお見舞い申し上げます。

1日も早く平穏が戻ることを祈っております。

 

このブログでは今年もボードゲームのことなどを今まで通り日記として書いていこうと思いますので、ご覧いただいている皆さま、引き続きよろしくお願いいたします。

 

さて、2024年最初のブログは、Saashi & Saashiさんから昨年発売された「Come Sail Away!」(以下「カム・セイル・アウェイ!」)をソロプレイで遊びましたのでその感想です。

f:id:insto:20240108234129j:image

ゲームマーケット2023秋で購入したものの、仕事に追われて気付いたら年末年始に入り、やっと最近になって遊べた本作。

 

マンカラ要素のあるゲームとだけは知っており、「ファイブトライブス」や「トラヤヌス」といったマンカラをシステムに組み込んでいるボードゲームが好きなのですごく楽しみにしていた作品です。

また、Saashi & Saashiさんのゲームはずっとデザインがオシャレで気になっていたので、アートワークを含めて実際に遊ぶとどんなプレイ感なのかも気になってました。

f:id:insto:20240109000212j:image

まずは恒例のBGGの基本情報から。

プレイ人数は1〜4人(ベストは2人)、ゲームシステムとしては、クローズドドラフト、マンカラ、モジュラーボードが挙げられてました。ソロプレイ対応なのが嬉しい。

f:id:insto:20240108234528j:image

この日記ではいつもゲームの説明自体はしていないので今回もざっくりになりますが、簡単に言うと、ソロプレイでは毎ラウンド2枚の乗客カードを引いてどちらか1枚を選び、そこに描かれている乗客の色のミープルを手に取って、乗客カードの左あるいは右から順番通りに自分の場の船室タイルにマンカラ(一筆書き)でミープルを一個ずつ置いていき、船室を満室にすることを目指すゲームです。
f:id:insto:20240108234525j:image

例えば上の写真だと、写真右上付近にある2枚の乗客カードのうち、下の方を選んで青、黄、黄、赤のミープルを船室に置こうとしている感じです。

青→黄→黄→赤の順で置いてもいいし、赤→黄→黄→青の順で置いても大丈夫。なので置く時だけマンカラで、置くミープルをカードのドラフトで選ぶのが「カム・セイル・アウェイ!」の特徴です。

ちなみに乗客は2〜4人で2人だけの時はマンカラルールを度外視して好きな場所に配置できるため、人数は少ないけど自由に置ける方を選ぶか、マンカラをしてたくさん置くかの選択も大事になってきます。
f:id:insto:20240108234950j:image

ミープルのアップ画像。

ミープルの形が違うのにもこだわりを感じる。乗客のイラストもまた雰囲気があっていい。

手荷物のイラストが描かれていますが、これは一筆書きで置いていく際にその乗客を、手荷物のマークのある船室タイルに置ければボーナストラックを進められて進行に応じたボーナスを得られるというもの。配置時の悩ましさや状況によっては満室コンボを狙えるのでここら辺もよくできていました。

f:id:insto:20240108234531j:image

話を戻して、この時は、満室にできる船室タイルが2枚(写真の下の方にあるいずれも黄色ミープルがリーチの船室)があったので、上の黄色2つが含まれる乗客が来てくれて絶好のタイミングでした。

「カム・セイル・アウェイ!」で面白いなと思ったのが、船室タイルを満室にさせる際のルールがタイルごとに設定されている点。

色付きのドアにはその色のミープルだけ置くといったものから、任意の色2種で埋めるタイルや、4色すべてバラバラにするタイルなど、今回は初期セットアップの船室タイルで遊びましたが、可変ボードなので他にも組み合わせて遊ぶとまた楽しそうです。

f:id:insto:20240109085411j:image

そして上記ルールで置けないミープルはゲーム終了時マイナス1点の減点タイルに移さないといけないので、それらを踏まえてミープルを置く時の経由方法や乗客カードの選択が悩ましくて面白い部分でした。

f:id:insto:20240108234518j:image

一筆書きのマンカラでミープルを置いていき、満室にした写真。満室にするとタイルをひっくり返して勝利点になり、タイルによってはボーナスも得られます。

f:id:insto:20240108234939j:image

こう言う感じ。ちなみにひっくり返した後この場所にマンカラで置く必要のあるミープルは自動的にマイナス1点のタイルに移動するので、真ん中にある大階段(任意の色3色までいくらでも置ける)や、ボーナスで獲得した拡張タイルをどう活用するかもまた大事になってきます。
f:id:insto:20240109012244j:image

そろそろ長くなってきましたので、最後に良かった点と気になった点を書いて終わりにしたいと思います。ソロプレイでの感想となりますので多人数で遊ぶ時とはまた異なる部分もあるかと思いますのでご了承ください。

 

良かった点

・シンプルなルールでマンカラ要素を楽しめる

ルールがとてもわかりやすく、遊びやすいゲームでした。ミープルを置く時のみマンカラ要素なため、マンカラを知らない方が初めて遊ぶのにも適していると思います。また伝統的な「マンカラ」そのものよりもゲーム性があるため、「マンカラ」を知っている方や、「ファイブトライブス」や「トラヤヌス」は好きだけど少し重いなと感じている方にもおすすめできるタイトルです。

 

・ボーナス要素とそれによる悩ましさアップ

ボーナス要素(船室の拡張やミープルの追加や勝利点)があるため、ボーナスの獲得を目指すと、マンカラでここを通るルートにしようとか、乗客カードはこっちの方を選ぼうとか、この船室をこのラウンドまでに満室にしなきゃなど、ルールはシンプルですが考え所もしっかりあり好印象でした。

 

オシャレでこだわりを感じられるイラストやミープル

ゲームマーケットの展示でも実物を見ていましたが、実際に自宅のテーブルに広げるとイラストやデザインがすごく良いなと思いました。

ミープルの形もですが、タイルの裏側のデザインも凝っており、セットアップで自分の客船を可変ボードで作るのですがその段階でもうワクワクしていました。

 

・言語依存なく遊べる

言語依存がないのでお子さんでも遊べると思います。アートワークも際立つため、見た目がとても良いのですが、ただこれに関しては遊びやすさの面で一部気になる部分もあったのでそれについては後述します。

 

1プレイをさっくり遊べる(ソロプレイの場合)

あくまでもソロプレイでですが、さっくり遊べるのがとても良いなと思いました。「ファイブトライブス」や「トラヤヌス」はどちらもマンカラ+様々なアクションが取れるがゆえにソロプレイでもプレイ時間が掛かりやすく、時間がないけどマンカラに触れたい時にぴったりで良いかもと思いました。

 

気になった点

・乗客カードの引きによる運要素

ソロプレイでは毎ラウンド乗客カードを2枚ドローしてどちらかを選択するのですが、この運要素がゲームプレイに影響を与えやすい点が気になりました。

もちろんこの部分を含めて楽しいとも捉えられるのですが、ソロプレイだとこのラウンドまでに特定の船室を満室にできていればボーナスを得られるというものもあるので、それを踏まえるともう少しドロー枚数を増やして選択肢を多くした方が納得感が生まれやすいかなと思いました。

また一度ドローしたカードは引き直しができないので、何かボーナスなどで引き直せたりするのがあっても良かったかもしれません。

 

・船室タイルを満室にする際の配置ルールが気をつけないと間違いやすそう

良かった点であげた言語依存のなさの裏返しでもあるのですが、わかりやすい色付きのドアのタイルは良いものの、任意の色を配置するパターンのタイルは、椅子の模様でセットで置けるかバラバラで置くかがわかるようになっているとはいえ、プレイ中に気をつけないと間違った組み合わせで置いてしまいそうな気がしました。自分もプレイ後の写真を見返したら間違えていたタイルがあったため、もう少しわかりやすい形で配置ルールがタイルを見て分かれば良かったなと感じました。慣れれば問題ない部分ですが、遊びやすさの面で少し気になった部分です。

 

・可変ボードや乗客カードによるランダム性はあるものの、繰り返しプレイすることによるマンカラ要素への慣れ

これは「カム・セイル・アウェイ!」というよりは、マンカラシステムそのものの気になる点かもしれませんが、ソロプレイで高得点を狙うには、この乗客カードの色と順番でこのボーナスを狙うとすると、まずこういうルートになるよねと、マンカラそのものの楽しさが遊べば遊ぶほど減っていきそうな気がしてます。

もちろん、本作は可変ボード式で配置ルールのバリエーションを変えられるためリプレイ性はあるのですが、自分がこの先マンカラそのものにどれくらい楽しさというか新鮮さを覚え続けられるのかがちょっと気になる部分です。

 

シンプルさゆえにマンカラの他の中〜重量級ゲームを遊んだことある方には物足りなく感じるかも

これは上記にも通じますが、良くも悪くもシンプルなマンカラなので、マンカラをしてその後にアクションを行うタイプのゲーマーズゲームに慣れている方は少し物足りなさを覚えるかもしれません。

ただ繰り返しますが、このシンプルさはルールのわかりやすさや遊びやすさ、そしてプレイ時間の短さというメリットでもありますし、上で説明したようにボーナスを踏まえると悩みどころもありますので、あくまでもゲーマーズゲームが好きな方にはそう感じるかもという感想です。

 

総じて

気になった点も多々書きましたが、個人的には良かった点の方が目立っており、シンプルなルールながらも悩ましさはしっかりあり、このアートワークの中、客船を舞台にマンカラ要素を楽しめるゲームとして素直に面白かったです。可変ボードなので組み合わせによってまだまだ楽しめそうなので、引き続き遊びたいと思います!

 

以上、ここまでご覧いただきありがとうございました。今年もよろしくお願いいたします。

それでは、また!

f:id:insto:20240109085619j:image
f:id:insto:20240109085623j:image