こんにちは!
今日は本の紹介です!
ショーペンハウアーの「幸福について」を取り上げます。
ゲームと同じくらい本も積んでるのが多く、この本もそのうちの1冊でした。
読んでみて思ったのが、幸せは主観的なもの、うちから生じる活力がもたらすものであり、お金や地位といった外的なものに憧れて〇〇だから幸せというものの見方や判断の多くは幸福とは異なるものなんだなぁということ。
ショーペンハウアーの言う幸福とは、人間の迷妄であり、その人にとって苦痛や困難が小さければ小さいほどその人は幸せであると言う消極的な幸福です。
その上で本の冒頭の方、ショーペンハウアーは次のように言います。
したがって、人生の幸福にとっては、われわれのあり方、すなわち人柄こそ、文句なしに第一の要件であり、最も本質的に重要なものである。〜われわれとしては、与えられた人柄を最大限に活用するだけである。したがって柄に合わせた計画だけに努力を集中し、柄に応じた修行の道に励み、他のいっさいの道を避け、柄にぴったりとくる地位や仕事や生き方を選ぶことである。
「幸福について - 人生論 - 」新潮文庫pp.18-19
ここでショーペンハウアーがいう柄は、「健康、力、美、気質、道徳的性格、知性ならびにその完成が含まれ」るというものです。
そしてこの柄を第一として、退ける2つのものに、「人の有するもの、すなわちあらゆる意味での所有物」と「人の印象の与え方、〜その帰するところは人に対する他人の思惑であり、名誉と位階と名声」をあげています。
それから、その人のあり方が豊かであれば、感受性や想像力、強いてはものの捉え方が変わり、簡単に言えば世の中のあらゆる物が楽しく見えたり、ポジティブな思考ができるよ!と、ちょっと偉そうに議論を展開していきます。
面白いのは、お金や人の目といったものをそれ単体では外的なものとして完全にシャットダウンしているところ。
自分何かは読んでいて、えぇ〜、でもお金💰ないと何もできないじゃん。お金あった方が幸せになりやすいじゃん。社会でうまくやるには人の目や人間関係に気を使わなきゃじゃんとおもってしまいましたが、ショーペンハウアーは譲りません。
ショーペンハウアーはお金そのものや、人の目そのものではなく、どうしてお金をそこまでたくさん稼ぐことができたのか、どうして人の目をそこまで気にしてしまうのか、といった一歩踏み込んだ点をいろいろ考察しながら、結局はあなたの中に、そういう才能や蓄えや引き出しや資本がないからでしょ!って展開していきます。
自分自身が動いてそれらを達成できた時、すごい嬉しかったでしょ!それが大事!
というのです。そこで、思うのです。
日本の働き方の多くが、この自分自身でやりたい事をやって達成できる構造がない、または構造を作りづらいのではないかと。
確かにそうで。自分自身のため、給料のためと言いながらも、会社の売り上げのためにあくせく働いたり、残業したり、そしてそれで得られるのはお金と経験だけ。しかも嫌々やってるとしたらその経験も自分の身にはなりません。そういう余裕や感受性がないからです。
だからこそ、いわゆる一流企業や安泰と言われている会社よりも、ベンチャー起業やスタートアップの方が人も利益も大きく成長しているのではないかと。
などなど、そういうことを考えられただけでもすごい良い本でした。
読書もたまにはやっぱり良いですね😊
今回で言えば、これでちょっと人のあり方を磨けたかな✨
それでは、また!