こんにちは!
今回は先日『ワイマール 民主主義の戦い』というボードゲームを遊ばせていただいたのでその感想です。
日本語版がホビージャパンさんから発売されている本作。BGGの基本情報を引用すると、プレイ人数4人(ベスト4人)、プレイ時間180〜360分、重さ3.86と、まず一緒に遊ぶメンバーを集める所から大変そうなゲームです。自分も1プレイ6時間と聞いた時は一瞬耳を疑いました。笑
さて、このワイマールはどんなゲームかと言うと、第一次世界大戦後から第二次世界大戦に至るまでのドイツ(ワイマール共和国)を舞台に、プレイヤーが異なる政党を担い、各党で設定されている目標を達成(勝利点を得たり、議席で過半数を占めて第一政党となったり、都市4箇所で暴動起こしたりなど)することを目指すシミュレーションゲームです。
政治や政党と聞いて、この時点で興味が沸く方と沸かない方で分かれる気がしておりますが、自分もどちらかと言うと苦手科目が政治経済や世界史だったため、ボードゲームだから面白そうだけど、政治が題材だから難しそうだし、ちゃんと遊べるか心配だと思っていました。
結論から言えば、遊ぶ前にある程度のワイマールの背景に関する知識があった方が、各政党のアクションをはじめ、カード名称・イベント・人物などに対する親しみやすさが高まるため、可能なら読みやすそうな本やYouTube、あるいは情報がまとまっているサイトとかでその時代の背景をさらっとでも知っておいた方が楽しめます。自分は『ワイマル共和国―ヒトラーを出現させたもの』(中公新書)を読んでから参加しました!
ただ、ゲーム部分のみを見てみると、このゲームは各政党で用意されているデッキからカードを引いて、その手札のカードを使ってアジェンダやアクションを決定し、そのアクションの成功判定をダイスで行うというプレイ自体はとてもシンプルなゲームです(もちろんそのアクションを行う先の選択肢が複数あるため悩ましくも楽しく、そして時間がかかる部分でもあります)。
なので、難しそうというハードルは確かにあるのですが、事前知識がなくても、ルールブックに掲載されている各政党の目的だけを各人しっかりと押さえ、この政党で遊ぶからこういうプレイするんだとさえ覚えていれば、あとはハンドマネジメントゲームとして気軽に遊んでも楽しめると思いました。
いかんせん、6時間かかるゲームで政治テーマとなるとハードルが高すぎて、楽しさや魅力に触れる前に遊ばなくていいやとなるにはあまりにも勿体無いゲームです。シンプルにめちゃくちゃ面白かった!
あと6時間はおそらく初回インスト込み、各人すごく悩んでプレイしての6時間なので実際慣れればもう少し短くなると思います。
自分が遊ぶ前(遊び方を説明していただく前)に疑問だったのが、ゲームの勝利条件に関する部分でしたので、さらっとだけその部分について書きたいと思います。
まず、プレイヤー4人は別々の政党を担当します。
それがドイツ社会民主党(SPD)、中央党、ドイツ共産党(KPD)、ドイツ国家人民党(DNVP)の4党なのですが、ゲームを実際に遊ぶまではざっくりと、体制派か反体制派か、穏健派か急進派かで分かれる4つの勢力があるくらいの認識で良いと思います。
そしてその4つの勢力でそれぞれ勝利点を得られる方法が異なり、勢力の中にはゲームの終了トリガーを自ら引くことで勝利できる勢力もあったりします。
体制派だったら体制を守ったり、反体制派の脅威を取り除けていたりすれば勝利点につながり、ゲーム終了後に勝利点による勝利ができるみたいな感じです。
反体制派で急進派だったら、今の体制派を転覆させるため、都市4箇所で暴動を起こせれば勝ちみたいななものも勝利条件にあったりします。
日記なのでここでは詳細なアクションを省きますが、個人的にはこの勢力間でのやり取りというか応酬がめちゃくちゃ面白かったです。
さらに、このゲームは個々人の勝敗はもちろんあるのですが、それ以上にゲームをみんなで成り立たせている感がすごくあり、下手したら個々人の勝敗を抜きに、このワイマールの行く末をみんなで見たいがために遊んでる感もありました。
ちなみに自分が遊んだ時は、ナチスの台頭を前にドイツ国が脅威によって倒れるという終わりを迎えました(全員敗北)。このゲームの面白いのが、個々人の勝利条件もあるけど、全員の敗北条件も設定されているため、個々人で勝利を目指しつつも、全員が敗北しないようにワイマールを成り立たせなくてはいけないという点。
ボードゲーム自体がひとつの社会をみんなで作るという面があると思いますが、まさにバチバチ争いながらもひとつの国をみんなで作っている感じでした。
アクションの説明を全くしていませんが、本当カードによるアクションのみでよくここまで再現できたなと驚いたゲームです。
終わった後でまた遊ぼうという気持ちになったり、この当時のワイマールの話になったりなど、ゲーム外でのやりとりも楽しめるゲームでした。
以上、ワイマールの感想でした!
中々遊べる機会がないとは思いますが、ボードゲーム好きな4人が1日ゲームを遊べる機会ができたらぜひ遊んでみて欲しいゲームです! 万人にお勧めできるゲームではないですが、充実した時間を過ごせると思います!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
それではまた!